菌

私は、早い時間に家に帰った夜はお風呂に入り、朝出社する前にシャワーを浴びて、シャンプー・コンディショナー・ボディーソープで頭からつま先までキレイにしている。特別に綺麗好きというわけではないのだが、風呂はもともと大好きでリラックスできるのと、朝は寝癖直しついでに頭から水を浴びたくなってしまうからだ。とは言うものの、清潔にしていることに変わりはない。

にも関わらずだ…。水虫宣告に少なからずショックを受けた。更に私が履いていたスリッパを私のいる目の前でつまみ上げて、そそくさと奥に引っ込んでいった看護師の姿が目に焼き付いて離れない。おかげで昨夜は、深夜に摂取した禁断の酸辣湯麺のせいなのか否か定かではないが、寝つきがすこぶる悪かった。今も目がシパシパしているほどだ。

はじめは少しの痛みだったが、そのうち歩くたびに痛みが走るようになって初めて病院を訪れた私だが、昨日は激痛になっていた程だ。何か傷つけてうんでしまったのかと思っていたが、激痛の正体がよもや嫌われ者の「菌」水虫だったとは…誠にショックを隠せない。曰く、薄い靴下に革靴という密閉されたムレムレの状態は水虫「菌」たちが繁殖するにもってこいの好条件らしい。

とにもかくにも、この「菌」の正体よりも、私の背後から忍び寄ってきた見た目は可愛らし看護師の心の奥底に渦巻く亡霊菌が何よりも怖い。

禁断のシンラー酸辣湯面