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空室対策観点から考えるリノベーションvol01

二つの間取りを見比べてみる

現在一つのリノベーション案件がある。45㎡前後のそろそろ誕生から半世紀を迎える中古マンション。これから世に送り出すのに仕込み真っ最中といったところだ。長年、オーナー様からお預かりした賃貸事業物件の管理などを手掛けてきたので、一つ空室対策の観点から物件を交錯してみた。

先ず、改築工事ができるのなら、こだわるべき最たるものは「間取り」だ。間取りを変えるなら従来の2Dkからは脱却し1LDKへと変貌を遂げたい。なぜなら、38㎡~45㎡程度の専有面積の2DKというのは、それこそ半世紀前に日本住宅公団が手掛けた51C型だからだ。既に当時の日本の家族や住まいのあり方は終わりを遂げている。

間取りについては、2Dkや1LDKなどタイプの違いだけでなく主に、1.部屋数、2.専有面積、3.使い勝手、4.各部屋の大きさのバランス、5.収納力の5つの要素があると考えている。2部屋目のベッドルームが必要かと聞いてみても、それは要らないという回答なのだ。それよりもくつろげるリビングを大きくしたいという声が圧倒的であろう。

今は薄くて大型のテレビが安く手に入る時代だ。それに加えオーディオ機器や家電製品、ソファ、ダイニングなどの家具等々、広くくつろげる空間は現代人には必須条件だと思う。

丁度よい参考資料があったので掲載してみる。圧倒的に支持されるのは左側①の間取りだ。対面式カウンターキッチンというと、料理をしながらリビングで話ができたり、カウンター前に腰かけて食事したりというイメージが付きやすく、あこがれの間取りともいえる。しかし、現場に足を運ぶと『意外と狭いな…』と感じることは少なくない。部屋の大きさにもよるが、通路部分やキッチンを施工する壁などが部屋内に迫り、従来の機能を果たせなくなるためだ。

オープンキッチンとなると何の変哲もない空間となり、生活者がイメージしづらいと感じるかもしれない。この辺りをどのように工夫するかが、その物件の力、いわゆる“物件力”を大きく左右するポイントともいえる。明日へと続く。