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20年ぶりの再会

UFOキャッチャー100円一発でゲットしたスティッチ

22歳の頃、私はサンフランシスコの北側にあるバークレーの更に北、電車に揺られた終着点間際の田舎町にいた。怖い物知らずと言おうか、無謀と言おうか、「若かった」という一言で片づけてしまえばそれまでだが、自分の才能を信じて大きな夢をみていた。約半年間向こうで過ごした日々の中で出来た友達の一人は香港人のアンソニー。今でも数年に一度会うのだが、今回は更に一人20年ぶりの友と会った。最後にあったあの日から、ずっとアメリカに住んでいたユサだ。

二人とも流暢なイングリッシュと片言の日本語で会話を交わす。時折イングリッシュだけの会話になっても、私も何とか聞き取れるくらいの耳は残っていたようだ。懐かしの思いでと仕事や生活のことなど他愛もない話にも花が咲く。自らがデザインした服の展示会のため来日したアンソニー、父親の病気で20年ぶりに来日したユサ。お互い40を超えたのにも関わらず深夜まで飲み明かしてしまった。

さいたま市南区辻の自宅から車で5分、武蔵浦和駅からJR埼京線で約20分と池袋駅へ。折角日本に来たのに入った店はTIGフライデイズアメリカンbar。禁断アブラいっぱいのポテト・バッファローウィング・カマンベールチーズフライとビールでアメリカナイズされてきた私だ。2次会はバグースでダーツをしながら将来の夢を語り合う楽しい一夜であった。

マルゲリータ(ショートカクテル)を頼んだはずなのにピザがきた。流暢過ぎる英語でマルゲリータとマルガリータを間違えたようだ。深夜にも関わらず、仕方なくボリュームたっぷりのピザを美味しく頬張った一行であった。

次に会うのはいつの日か…。大きく成長した自分を見せられるよう、また笑顔で元気に会いたいと思う。