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中古住宅の味わい

とあるウォークインクローゼット

『不動産は一つとして同じものはない』とはよく言ったもので、同じ土地面積、同じ間取りだとしても、隣や上下階に住んでいる人や、家の形や窓の位置も違えば景色も全く異なる。ましてや中古住宅となれば尚更だ。中古と言うと人によっては感じるイメージは様々だが、前任者がどのような経緯で建築したものか、どんな生活を送っていたかなどで味わいは家それぞれとなる。人と同じく家もその育ってきた環境によって、その人生ならぬ家生が大きく異なるものなのだ。

さて、この家のクローゼットを覗いてみると、前住人の繊細な注文が見て取れる。ウォークインクローゼットのハンガーパイプの造りと中段の付け方がとても変わっているからだ。限られた場所を如何なく収納スペースとして力を発揮させるべく工夫したものとみえる。収納スペース一つとっても味わい深い一つの発見。今に通じるとても勉強になる創意工夫だと感じた次第である。明日へ続く。