不動産コーディネイト01

『自宅を建て替えようと考えてね。土地少し売っちゃおうかと思って…。』

当初はそんなご相談だったように記憶している。

『実は遠い親戚の家があって車の出入りができないのだが…。』

調べると北側の道路上の敷地に接していたものの、そこは建築基準法外道路。建築基準法が出来る前から存在していた畔道で、道路上の敷地ということになる。その道路では家の建て替えはできない。

商売もしているし仮住まいは極力自宅の離れで済ませたいとの希望もあり、雑木林であった自宅裏の土地を売却する運びとなった。必要な資金分だけの土地だけではなく、残る土地の将来設計を考えていくなかで、親族の救済という新たな配慮も加わり、道路を造成して奥側の敷地にも接道をもたせるよう提案した。

土地を一部売却して資金を捻出し、奥側の敷地にも接道できるよう配慮し、突き当りのご親戚の家に接道要件を満たすことで、極力少ない労力で資金を捻出し将来設計に備える。そして周りの人にも配慮した、そんな不動産コーディネイトと相成った次第である。