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意外と大変?市街化調整区域でお家を建てる

夏の足音が聞こえてきましたね。。。皆様いかがお過ごしでしょうか。酷暑日という新しい予報用語が新設されました。1日の最高気温が 40度以上 に達する日のことだそう。本格的な夏を迎える前に埼京ホームから事前の注意喚起です。気温40度の環境では、体はたくさんの汗をかいて、気化熱で体温を下げようと必死に働きます。しかし、この状態が続くと、体内の水分と塩分が失われ、やがて汗をかきにくくなってしまいます。体温の調節機能が限界を迎え、熱が体にこもり始めてしまいます。体温調節が追いつかなくなると、熱中症の危険度が急上昇し、気温40度では、熱中症の中でも最も重い「熱射病」に至るリスクが非常に高まります。

 

めまいや立ちくらみといった初期症状から、意識障害やけいれんなど、命に関わる症状へ急速に進行することがあります。酷暑日の予報が出たら外での作業は控えましょう。気温の上昇はいったいどこまで続くのでしょうか。ここでエアコンの小話を一つ。こうした危険から身を守る設備がエアコンです。しかし、そのエアコンも気温40度では限界を迎えることがあるそう。

 

多くの家庭用エアコンは、室外機の動作保証温度を、43℃前後と設定しています。この温度を超えると、保護装置が作動して運転が停止し、エアコンが全く効かなくなる事態も。未来のことはわかりませんが、5年後は夏の酷暑日が何日も続き、室外機の調子が全国津々浦々で悪くなってしまい、それによる体温調節機能が正常に機能しなくなった方々が続々と熱中症で倒れてしまう日がくるかもしれません。不測の事態に備える室外機を守るための簡単対策としては、

 

  • 室外機に直射日光が当たらないよう日よけを設置する
  • 室外機の周りに物を置かず風通しを良くする
  • 定期的にエアコンのフィルターを掃除する

 

こうした対策が、酷暑日、猛暑日におけるエアコンの性能維持に繋がります。

 

一度、室外機周りの確認をオススメします。

 

さて今回の不動産コラムは、市街化調整区域でお家を建てる際、業者は何を行っているかその内側を探っていきます。

 

市街化調整区域で住宅を新築する場合、通常の市街化区域とは異なり、「そもそも建築できるのか」という確認から始まります。土地を買った後に建てられないことが判明するというトラブルも少なくありません。今回は、市街化調整区域で住宅を建築する場合の基本的な流れを、順を追って解説します。

 

1 まず最初に「建築可能か」を確認する

市街化調整区域では、原則として建築行為が制限されています。
そのため、一般的な住宅地のように「土地を買えば自由に家を建てられる」というわけではありません。

まず確認するべきなのは、以下のような内容です。

  • 既存宅地か
  • 線引き前宅地か
  • 分家住宅に該当するか
  • 34条許可が使えるか
  • 誰が建築できる土地か
  • 再建築可能か
  • 用途変更歴はあるか
  • 農地転用が必要か

ここを曖昧にしたまま進めると、後から計画が崩壊します。まず役所調査を行います。確認先としては、

  • 開発指導課
  • 建築指導課
  • 農業委員会
  • 道路管理課
  • 水道課

などになります。

 

2 接道状況を確認する

調整区域では、接道問題が非常に重要です。

建築基準法上の道路に2m以上接している必要がありますが、現地を見ると、

  • 赤道
  • 青道
  • 未舗装道路
  • 位置指定未了道路
  • 私道
  • 通行承諾未取得道路

など、非常に複雑なケースがあります。

特に実務で多いのが、「昔から家が建っているから建築できると思っていた」というケースです。

しかし、

  • 建築基準法上の道路ではない
  • セットバックが必要
  • 持分がない
  • 掘削承諾が取れない

などの問題で、建築計画が止まることがあります。

この段階で、

  • 公図
  • 地積測量図
  • 道路査定図
  • 建築計画概要書
  • 42条道路種別

などを確認します。

 

3 インフラ状況を確認する

次に確認するのがインフラです。市街化調整区域では、

  • 下水が来ていない
  • 水道本管が遠い
  • 引込費用が高額
  • 浄化槽設置が必要

ということが普通にあります。特に水道本管延長が必要な場合、数百万円単位になることもあります。また、浄化槽を設置する場合は、

  • 放流先
  • 側溝管理者
  • 放流同意

なども必要になるケースがあります。土地価格だけで判断すると危険です。

 

4 ハウスメーカー・工務店と間取りを検討する

建築可能性がある程度見えたら、ここで初めて間取り検討に入ります。この順番が非常に重要です。

調整区域では、「理想の間取りを作った後に、法的に建てられない」というケースが実際によくあります。

そのため、

  • 建ぺい率
  • 容積率
  • 高さ制限
  • 開発許可条件
  • 農地転用条件
  • 敷地面積要件

を踏まえて設計を進めます。実務ではこの時点で、配置図、平面図、立面図、求積図などを作成します。

 

5 農地転用の確認を行う

土地が農地の場合、農地転用が必要になります。代表的なのは、4条許可と5条許可です。

5条許可は「売買+転用」のケースで使われます。

農地転用では、

  • 周辺農地への影響
  • 排水計画
  • 営農状況
  • 農地区分

などを確認されます。

また、許可まで時間がかかるため、スケジュール管理が重要です。

 

6 開発許可申請を行う

一定規模以上の造成や建築行為では、都市計画法上の開発許可が必要になります。

ここが調整区域最大の山場です。提出する資料は非常に多く、

  • 案内図
  • 公図
  • 求積図
  • 土地利用計画図
  • 排水計画図
  • 給排水図
  • 造成計画図
  • 擁壁断面図
  • 境界確認書
  • 同意書関係

など、多岐に渡ります。特に造成が絡むと、

  • 擁壁
  • 高低差
  • 雨水処理

の指摘が厳しくなります。

また、自治体によって運用差がかなりあります。

 

7 建築確認申請を行う

開発許可の目処が立った後、建築確認申請へ進みます。

ここでは、

  • 建築基準法
  • 消防法
  • 各条例

などをチェックされます。提出図面としては、

  • 配置図
  • 平面図
  • 立面図
  • 構造図
  • 省エネ関係書類

近年は省エネ基準適合の影響で、必要書類が増加しています。

 

8 着工前に地盤調査を行う

確認済証が取得できると、いよいよ着工です。ただし、その前に地盤調査を行います。

調整区域は元農地も多く、

  • 軟弱地盤
  • 盛土
  • 埋設物

が出るケースがあります。

地盤改良が必要になると、

  • 柱状改良
  • 表層改良
  • 鋼管杭

などが追加され、費用が増加します。

 

9 着工・上棟

ここから実際の建築工事に入ります。

一般的な流れは、

  • 仮設工事
  • 基礎工事
  • 土台敷き
  • 上棟
  • 屋根工事
  • 外壁工事
  • 内装工事

という流れです。

調整区域では、

  • 工事車両が入りにくい
  • 前面道路が狭い
  • 資材搬入が難しい

というケースも多く、工事効率に影響します。

 

10 完了検査・竣工

工事完了後、完了検査を受けます。

問題なければ、

  • 検査済証
  • 表題登記
  • 保存登記

へ進みます。

住宅ローン利用時は、この検査済証が重要になります。また、浄化槽使用開始届や水道関係の完了届など、細かい行政手続きもあります。

 

まとめ

市街化調整区域での新築は、通常の住宅建築よりもはるかに事前調査が重要です。特に重要なのは、

  • 建築可能性確認
  • 接道確認
  • インフラ確認
  • 農地転用
  • 開発許可

実務では、「建物を考える前に、まず法的整理をする」という順番が非常に重要になります。調整区域は価格が安い反面、

  • 建築不可
  • 再建築不可
  • インフラ高額
  • 許可取得困難

などのリスクもあります。しかし、事前調査を適切に行えば、広い土地に理想の住宅を建てられる魅力もあります。市街化調整区域の新築を検討する際は、必ず調整区域の実務に慣れている不動産会社・建築会社・行政書士・土地家屋調査士などと連携しながら進めることをおすすめします。